すでに日付も変わってしまいましたが12月13日、14日に渡って開催されるマイケル・ジャクソンのトリビュートイベント「MICHAEL JACKSON TRIBUTE LIVE」行ってきました。
マイケルに関しては偏愛と言えるほどののめり込みぶりですが、マイケルだったらなんでもいいわけではなくて、マイケルの曲であってもマイケルではない他人が歌うトリビュートは本筋から言うとあまり興味ないのですが、今回はマイケルの振り付け師でもあるトラヴィス・ペインが登場するということで話は別腹。ちょうど去年に見たトラヴィスによるTHIS IS ITの再演イベントがすばらしいクオリティだったので、トラヴィス見たさだけでチケット購入しました。
THIS IS ITを再現する「今蘇るマイケル・ジャクソン」がすばらしすぎた – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2010/12/23/4711
先行予約時に購入できたこともあって会場の席はアリーナかつ前から4列目という好位置。今までいろんなライブ行ったけどここまでいい席は初めてだなー。
イベントは3部構成で、ダンサーによるダンス・ステージ、日米取り混ぜたシンガーによるソング・ステージ、そしてジャクソンズメンバーによるジ・ジャクソンズ・ステージという流れ。イベント中一生懸命曲目とかメモってたんですが、実際には公式アカウントがほとんどやってくれているので詳細はそちらご覧くださいませ。
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ここからはイベントの感想ですが、総論で言うとマイケルのトリビュートによって改めてマイケルがいないこと、そしてマイケルがどれだけ偉大だったかを改めて痛感させられるイベントでありました。前述の「今蘇るマイケル・ジャクソン」はマイケル役を出さないバックダンサーだけでダンスを構成することで逆にマイケルの存在が表現されていたんだけど、今回のトリビュートはマイケルの歌を歌ったり踊ったりする人を見ると「やっぱりマイケルはすごかったんだなあ……」とマイケルがいないことを強く思い知らされます。
一番最初のダンス・ステージは、マイケルに認められたダンサーとして知られているケント・モリのダンスとトラヴィスのステージ。ケント・モリのダンスは大変うまいんだけど、マイケルのダンスではないんだよなー。動きが違いすぎてそもそもマイケルでないことに加え、マイケルのダンスをまともにやらなかったり、音楽ではないようなビート音だけでダンスしてみたりと、「それどこがトリビュートなの?」とオープニングから疑問の嵐。ダンスパフォーマンスとしてはとても素晴らしいと思いますが、マイケルをトリビュートするという本題からは大幅に外れていたように思います。
その後に登場したトラヴィスのダンスは圧巻の一言。当然のごとくマイケルのダンスをきっちり披露するだけでなく、動きの1つ1つがとっても優雅で見とれてしまう。トラヴィスのダンス中は鳥肌経ちまくりでした。トラヴィスだけでなくTHIS IS ITで一緒に振り付けしていたステイシーも登場したのもかなり嬉しいポイント。欲を言うならダンス時間が少なすぎでした。ケント・モリとダンスの時間配分逆でいいよほんとに。
各ステージの合間には、今回のイベントで大きくクローズアップされているAIによるマイケル関係者のインタビュー映像が出るのですが、これがまたひどい演出。何がひどいって、インタビューしている人の声が聞こえないくらいマイケルの音楽をかぶせてみたり、しまいにはインタビューの音声を全部カットしてマイケルの音楽だけ流す始末。それはインタビュー相手への敬意がなさすぎやしませんかね……。せっかくのトラヴィスの英語を一生懸命聴こうとしたところにマイケルの音楽重ねるとかありえんよ……。
第2ステージであるソング・ステージは、各シンガーがマイケルの曲を歌うまさにトリビュートなステージ。ここもまあなんというか、やっぱりマイケルはシンガーとしても偉大だったなあと感じずにはいられない時間帯でした。バラードを選んだ女性陣はよいとして、男性陣がマイケルを全然歌いこなせていない。CHEMISTRYの川端はすごく好きなんだけど、それでもさすがにMan In The Mirrorは重荷過ぎたよね……。
個人的にトリビュートは2通りだと思っていて、1つは本人の曲そのままに歌い、パフォーマンスもオマージュするタイプか、もう1つはアーティストの持つ個性で独自に色付けるタイプ。今回は正直そのどちらでもない人が多くて、マイケルのまま歌おうとしつつ歌いこなせていないか、普通にバラード歌いこなしておしまいという人が多かった。まあSME主催ということでアーティストもSME縛りだったのもあるんだろうけど、もうちょいきちんと歌える人がよかったな……。
特にトータス松本あたりはかなり自分色で歌ってくれるんじゃないかと期待してたんだけど、ふたを開けてみたら普通にSmile歌ってしまっていて、あのSmileの繊細で包み込むような曲調とはほど遠い歌になってしまっていた。そして何より残念なのが、カンペ見過ぎで視線が常に下だったということ。トリビュートって敬愛するアーティストのために歌うんだから、歌詞くらい覚えるものじゃないのかな……。
と、そんな中でもすばらしいかったのはMACY GRAYによるThe Way You Make Me Feelと久保田利伸のShe’s Out Of My Life。MACY GRAYは実に自分のテイストに曲をアレンジしていて、メロウなバラード曲調に仕上がっていたんだけど、それがまた本人の歌声にマッチしていてすばらしいクオリティ。
そして久保田利伸もさすがの歌声はもちろん、曲の終わり際に「I’m sit down」とつぶやいてShe’s Out Of My Lifeのステージ恒例の泣く振りをしてみせたりするあたりはこれぞトリビュートという感じ。観客もここは大爆笑でとっても好評でした。もう久保田利伸とMACY GRAYで5曲ずつ歌っちゃえばよかったのになーと思うほど。
そして最後はジャクソンズ再結成ステージ。ジャクソンズといってもマイケルいないしジャーメインこないしでメインボーカル2人を欠いた3人構成ですが、ボーカルとしてはここでAIが参戦。AIはジャクソンズと一緒に新曲をリリースしてたりして、ああなるほどこういう商業的な要素もあるのねーと大人的に納得。
ジャクソンズの歌声もかなり心配だったのですが、実際にはバックミュージックのボリュームがあがったためにさほどボーカルを気にすることもなく、懐かしの音楽に身を包んでノリノリになりました。しかし選曲でThis Place Hotelはまだしも、I Wanna Be Where You Areを歌った時はマニアすぎてびっくりしたw それマイケルのソロだし、しかもモータウン時代のソロ曲じゃないか……。
あとおもしろかったのがバックダンサーで、ジャクソンズの時にはバックダンサーがマイケルの有名な振り付けばかりをやっていて、「あ、Remember The Timeだ」「ここでGhostsかー」と振り付けで曲に思いを馳せるマニアな楽しみ方してました。全体的にSmooth Criminalが多くて、あとはThriller、Remember The Time、Ghostsあたりでしたかね。
最後にAIがジャクソンズと歌う新曲を歌いだすんじゃないかとひやひやしてましたが、アンコールはShake Your Bodyで無事に終了。個人的にはアーティスト全員でHeal The World歌うのかなと期待してたのですが、Shake Your Bodyでテンション高く終わるのもまたいいね。とはいえマイケルのテーマであるHeal The Worldを誰も歌わないというのは意外でした。
全体的にトリビュートではあるものの、マイケル熱が高すぎる自分のような人にとってはちょっと寂しい感じのイベントというのが正直なところ。個人的に思うのはトリビュートってパフォーマンスをする人も見る人も、そのアーティストのファンというところでつながっていることが大事だと思っていて、そういう意味では「みんなでマイケル歌おうぜ!」みたいな一体感が全然なく、粛々と歌を歌って進行していく感じがさみしかった。
ダンスは踊れないまでもマイケルの格好するなり代表的な動きしてみるなり、もうちょいトリビュートな要素があってよかったと思うんだけど、単にマイケルの歌を歌いますイベントを脱しきれていなかったなというのが正直なところ。そしてマイケルの歌声がとっても聞きたくなってしまう帰り道でもありました。
まあなんといいますか、AIはいたけど愛はなかったね、という感想で今回のエントリーを締めくくりたいと思います。


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